新文科大臣は改革を遅らせるのか?

日経です。


馳文科相、新共通テスト先送りも示唆 20年度導入予定 


 大学入試センター試験に代わり、2020年度に導入予定の「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」など2つの新テストについて、馳浩文部科学相は3日までに、場合によっては導入時期を先送りする可能性を示唆した。日本経済新聞社の単独インタビューに「大学や高校、保護者らの意見を踏まえ、できる限りの合意を得て進める。スケジュールありきでよいのか」などと述べた。

インタビューに答える馳文科相
画像の拡大

インタビューに答える馳文科相

 大学入試改革などを議論する文科省の高大接続システム改革会議は9月に「中間まとめ」を発表。高校生の学習成果を測る目的の「高校基礎学力テスト(仮称)」を19年度に始め、学力評価テストは20年度に導入するとした。

 しかし、これまでに学力評価テストの問題イメージが示されていないことなどに対し、大学や高校関係者から不安や批判が出ている。

 馳文科相はこうした状況について、「会議の進め方に問題は無いと思っているが、現場の理解を得ないと進めることはできない。現場に浸透するようなやり方を模索していく」と述べた。

 文科省は今年度中に学力評価テストの問題イメージを発表するとしている。馳文科相は「具体案が出れば、現場から様々な異論が出る可能性がある。いろいろな意見があった場合、必ず耳を傾ける」とした。

 その上で、自身がかつて高校教員をしていた経験なども踏まえ、「高校や大学などに十分意見を聞きながら今後のスケジュールを最終的に決める。現場を無視したごり押しはしない。教育現場の制度設計は足場を固めて進める必要がある」とし、大学や高校などの理解が得られなければ20年度導入という現行スケジュールに必ずしもこだわらないことを強調した。

 高大接続システム改革会議の「中間まとめ」では、学力評価テストの導入後、現在の2次試験にあたる個別試験は学力を問わず、エッセーや面接など多様な観点で受験生を評価するとしている。

 だが、10月末にあった同会議では、国立大学協会の担当者などから「学力評価テストのイメージがつかめないままでは、個別試験でも学力を問う試験を実施せざるを得ない」といった意見が出ていた。


 ▼大学入学希望者学力評価テスト 大学入試センター試験に代わり、2020年度に導入予定の新共通テスト。文部科学省の高大接続システム改革会議が制度設計を議論している。9月に公表された「中間まとめ」によると、「思考力・判断力・表現力」を中心に評価し、単なる暗記ではなく、能動的な学びの促進を目的としている。
 高校3年生が対象で、年複数回受験を検討。選択式だけでなく、短文記述式も出題する。22年度導入の高校の次期学習指導要領で学習内容が変わることに合わせ、24年度以降のテストでは、新科目の追加や文字数の多い記述式、コンピューターを使って答えるCBT方式も取り入れる。
 19年度には高校での学習成果を測る「高校基礎学力テスト(仮称)」も開始予定。同テストの結果は、次期指導要領導入後の23年度以降、大学の推薦・AO入試などへの活用も検討されている。

この人にまかせられるのでしょうか?