教育改革についてー英語の本場はフィリピン

朝日からです。

フィリピンの語学学校で英語研修する中高生が増えている。英米に比べ日本から近く、格安で1対1の授業が受けられるのが人気だ。研修先に選ばれるのは、大半がセブ島。有数のリゾート地は、語学修業という別の顔を持ち始めた。

 大阪府吹田市の府立千里高校は昨年3月、14日間の日程でセブ島の全寮制語学学校「IDEA CEBU」に初めて生徒12人を派遣した。

 授業は講師との1対1を中心に1日約8時間。聞く・話す・読む・書くの4技能の実力をはかる外部試験「TOEFL」対策で朝7時から始まり、単語テストや英語のディスカッションに明け暮れる。

 食事は3食とも校内で済ませ、掃除や洗濯はスタッフが担う。生徒は夜9時ごろまで自習室で宿題や予習に追われる英語漬け。研修の最後に実施したTOEFLの模擬テストでは、研修途中の成績に比べ全員10~20%ほど点を伸ばした。

 参加した井上鈴香さん(17)と二神理沙さん(17)は「先生が陽気でやる気を引き出すのがうまい。普段の受け身の授業ではなく、どんどん英語が話せるようになった」と言う。

 横浜市金沢区の関東学院六浦中高も、2月に初めて中高生と保護者約50人を派遣。大阪府河内長野市の府立長野高校も今夏初めて約20人派遣する。

 日本企業の海外進出に伴い語学力の必要性が叫ばれ、以前から欧米諸国に生徒を派遣する学校はあった。だが「学費が高い割にグループ授業が多く、発言機会も限られる」との声もあった。

 こうした中で台頭したのがフィリピンだ。英語はフィリピン語と並ぶ公用語。大卒者の多くが話せる。

 フィリピン政府観光省によると、日本の3分の1~半分ほどの物価の安さと1対1の授業の多さが評判を呼び、日本人留学生は大学生を中心に2010年の約4千人から昨年は約3万人に増加。学校単位の研修は昨年から増え始め、今年は千里高校など高校を中心に約100校が派遣する見込みだ。9割近くは日本からの直行便があり、首都マニラよりイメージが良いセブ島を選ぶ。

 千里高校の今夏の研修代は16日間で締めて約24万円。国の補助で一部返され、ほぼ同じ期間の英国での研修代に比べ半額以下で済むという。

 フィリピン人の発音は英国や米国人と違う場合もあるが、フィリピン留学口コミサイトを運営する太田英基さんは「日本語も話し方は人それぞれ。英語もいろいろあっていいし、そこまで気にしなくていい」。

 人気の急上昇に伴い、英語教師の確保が課題となっている。フィリピン政府観光省の横山泰彦さんは「日本の長期休暇に生徒が集中し、業界で指導力のある先生の取り合いが起きている」と話す。

 


記事自体は驚くことはありませんが、翻って国内を見ると各自治体が採用しているAET(ALT)の先生が何故白人ばかりなのかに疑問がわいてきました。

日本の各地で働いているALTの先生はどのように採用されているのかはこちらをご覧下さい。給与も月収30万程度で、なかなかよいようです。

一方こちらのデータを見ると明らかですが、圧倒的にアメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドの人です。アジア系の人は公用語として使われているインド・フィリピンの人は採用対象になっているはずですが殆どいません。

調べてみると教員資格は必要ではなく、アメリカを中心とする若者が大学卒業後に働かず、1~2年観光気分で過ごすのにはもってこいです。

【疑問点】

①異文化に触れることは大切なので、小学校での積極活用は望ましいが、中学・高校では基礎的なトレーニングなしに、ネイティブと会話しても無駄なのではないか?

②偏見かもしれないが、白人優位な選抜のように思われる。世界語としての英語を学ぶのであれば、アジア人の雇用も考えるべきではないか。更に英語指導のプロを呼ぶことも可能ではないか。


小学校・中学校・高校の英語力のボトムアップのためにALTの制度は有効に利用してもらいたいと思います。