今回の大学入試改革のために読んでいた本の中で、私自身が誤解していたことを発見しました。
①日本人の若者の内向き傾向の例としてハーバード大学に留学している日本人が数人しかいないとの報道がされていたが、もともと私達がハーバード大学の留学生と認識しているのは、大学院生の方が圧倒的で企業、官庁、大学の派遣されている方が多いはずなのに学部ベースの話に巻き込まれてしまっていた。
②アメリカの高等教育は大学でのリベラルアーツ教育の上に大学院での専門教育が築かれており、有力なリベラルアーツ系の大学が数多く存在し、そこを経由してトップ層は大学院でアイビーリーグのような有名大学院に進学していく。
今回の教育改革で、よりアメリカの大学・大学院の制度に日本が近づいていくなら、日本でも中堅大学がリベラルアーツ大学として生き残る可能性があります。大学院進学率はICU(国際基督教大学)16.9%が飛び抜けていますが、外国語(特に英語)指導が得意で少人数の教育が可能な中規模大学がリベラルアーツ大学として成立するでしょう。
上記の議論は基本的に文系についてのものです。日本の大学の理系は学部と大学院が一体化しており、旧帝大と数校の理系学生は自分の専門を生かすために、多くは自分の大学の院に進学することになっています。大学入試改革があっても理系は変化しない点については次回お話しします。
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