国際バカロレアプログラムの中身ーIBへの道(4)

そもそも国際バカロレアプログラムとはどういうものなのでしょうか?

 

そもそも論が抜けていたので、ここで説明いたします。

 

ここに説明が書かれています。

http://www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/ib/1308000.htm

 

英語の認定試験のサンプルがあります。

http://www.ibo.org/en/programmes/diploma-programme/assessment-and-exams/sample-exam-papers/

 

実際の勉強内容がわかる記事が以下です。

http://toyokeizai.net/articles/-/35943

 

4年制大学の教養課程レベルのカリキュラムが組まれています。大学の演習(ゼミ)で鍛えられるようなイメージです。このようなカリキュラムを消化している学生なら、特に文系(人文・社会科学系)の先生たちは喜んで採るでしょう。

 

理系学部については、数学と理科の基礎学力が第一に求められますが、文系学部では専門書を読み、課題や疑問点を指摘し、テーマについて議論し、最終的に論文にまとめていく過程をいかに論理的にできるかが学問的な素養と求められています。バカロレアのカリキュラムはそれに最も適したものです。

 

そのため、DPの学習をすれば、現在のOA入試に充分対応できますし、2020年以降の「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」後に行われる、各大学の個別試験が小論文、面接、集団討論、プレゼンテーションになっていくと予想すれば、ますますDPのカリキュラムで教育を受けた生徒が有利となると思われます。

 

繰り返しになりますが、大学側から見れば独自入試のために工夫を凝らすことは言うまでもありませんが、DP取得者に入学許可を与えることは非常に自然な流れのように感じられます。

 

 

  余談ですが、筆者は1980年代に大学の文系学部に在籍していました。その当時学部学生が勉強するのは3年次からのゼミに限定されていたような気がします。ゼミの中で卒論を書くために、専門書を読んだり、教授や上級生、院生に指導を受けたり、指定された本のレジメ発表やゼミの中でのディスカッションなど、学生の教育全般はゼミが受け持っていたと言ってもいいでしょう。

 20年後2000年代に筆者は大学院修士課程に在籍していました。そのとき思ったのは、20年前の学部ゼミでの知的なレベルが修士課程に移った。つまり大学生の知的なレベルが下がった感触を持ちました。


高校時代から特に文科系に進みたい学生がDPのカリキュラムを受講することは、知的な刺激を与える意味では大賛成ですが。二つの点が気になります。


①指導できる教員が存在するか

②日本語DPによってIBの世界的なレベルの中で下がってしまわないか


日本語DPを受講する高校生にレポートや試験のフォローをする塾ができるかもしれません。