教育改革について(8)ー学力評価テスト及び国際バカロレア資格からみる、今後の大学入試対策(小学生編)

 

最後の項です。

今までの議論から、小学生、中学生、高校生のそれぞれの段階で何を考えればいいかを述べてみたいと思います。

 

先ず

 

《小学生編》

 

知識偏重型の勉強をやめることをおすすめします。公立小学校ではいまだに漢字ドリル、計算ドリルを闇雲にやらせます。パターン学習が自然に体得できるようになっています。危険です。公文式やそろばんもパターン学習のライン上にあります。考える力がなくなっていく可能性があります。

 

では、自分で考える力はどのようにしたら身につくのでしょうか?私が現在推奨できるのは「どんぐり倶楽部」およびいくつかの教材です。(詳しいことはお問い合わせ下さい。)

 

4年生ぐらいになって、学年相応のレベル(公立小学校のテストの80%以上が100点がとれるレベル)の力を持っていたら、私立・公立の中高一貫校受験を考えてもよいかと思います。

 

中高一貫校は大学入試を第一に考えている学校なので、2020年問題を敏感に考えている学校です。大学入試の改革が直接中学入試に反映されつつあります。過去問をみて、知識を求める問題ではなく、考えさせる問題が出されるようになっている学校でしたら、学校のカリキュラムも大学入試改革に合わせていくでしょうから安心です。一時のブームが去った感のある公立中高一貫校の問題は当初から知識よりも考える問題が中心でした。公立中高一貫校の入試問題をイメージするとその先にPISA型の学力観が見え、学力評価テストに到達するように思われます。

 

更に今後国際バカロレア認定校になるのは、私立・公立の中高一貫校の可能性が高いのでDPによる大学進学の可能性があります。(国際バカロレアの準備をしているかをチェックして下さい。)

 

できれば受験準備は5~6年生の長くても1.5~2年間にとどめておくのがよいでしょう。(その期間で合格できなければ、そもそも受験する意味がなかったと考えるべきです。)

 

もし、上記の学年相応のレベルに達していないお子さんだった場合も、あせらずに高校入試、大学入試で挽回するように考えましょう。子どもの成長は一様ではありません。無理をさせずに子どもの成長を待った方が得策です。

 

【結論】低学年からパターン学習を避け、自分でじっくり考える習慣をつけさせる。高学年になったら私立・公立の中高一貫校受験を考えるのも一案。(だが、無理をさせないことが一番重要。)